間取り設計の進め方は、フローチャート形式で紹介しました。
ここではその前のステップとして、注文住宅を建てるのに必要なことをご紹介したいと思います。
注文住宅を建ててみて、必要と感じたことを挙げていきます。
一応、順位付けしましたが、、、順位なんてあってないようなものです汗
どれも重要と考えます!
第7位:QCDの考え方
やりたいこと(Q)とお金(C)、納期(D)のバランスを取りましょう!
QCDは我が家の間取り設計フローチャートでも記載した内容です。
製造業とかでよく使われる言葉で、注文住宅の場合だと、
- Q:品質(Quality)
旧居での困りごとがどの程度解決できるか。 - C:コスト(Cost)
その解決案実施にかかる費用。トータルの予算。 - D:納期(Delivery)
契約~引き渡しまでの全体日程。引き渡し日が遅れると困りますよね。
という感じと思います。
主にはQとC
困りごとを解決するのが目的なので「Q」は重要!
でも、無限にお金は掛けられないですよね(C)。
なので、困りごとによっては妥協も必要かもしれません。
重要度が低ければ見送ることも考えます。
キッチンや浴室等、グレード(Q)が上がると便利機能が多い反面、高コスト(C)なわけです。
そこで考えてみてください。
- その機能要る?使わなかったらコストアップ分無駄になる
- その機能、要るっちゃ要るけど、低グレード品からの差額分の価値を感じる??
例えば、浴室にテレビを付けることもできます。
Ponta調べでは、32インチのテレビを浴室に付けると約34万円追加になります。。。
テレビが欲しくて34万円の価値を感じれば、付けるという判断になります。
Dは?
Dは納期を意味します。
少なくとも、施主責任で納期(引渡し日)が遅れないようにしたいところです。
納期が遅れる要因(例)
- 施主支給:Q・Cを考慮して、部品を自分で購入して業者に支給するが、期限までに支給できなかった。
- 特殊工事:必要な機能(Q)を満たすため、業者にオーダーメイド的な工事を依頼したが、業者がなかなか人員が確保できなかった。
- 建物と外構:建物と外構が別業者の場合、建物側が機材を撤去しないから外構工事が始められず、完成が遅れた。
なので、次に出てくる「業者をコントロールする」ことが重要になってきます。
第6位:業者をコントロールする
進捗を業者任せにしない!むしろ施主が先導するくらいの気持ちで!
私Pontaはハウスメーカ(ヘーベルハウス)しか知りませんが、ハウスメーカにしろ工務店にしろ、業者は施主からの依頼で家を建てることに変わりありません。
以下の理由のため、施主が業者をコントロールした方がいいと考えます。
家に対する思い入れは業者より施主の方が強いから
建物に対する知識・知見は業者に軍配が上がります。
そうでないと困りますよね。
一方、家に対する思い入れはどうでしょうか。
もちろん業者だって、
Pontaさんのために最高の家を建てます!
くらい心を込めて取り組んでくれるとは思います。
しかし、施主の方が家に対する思いは強いはず!
何故なら、大金はたいて買うし、施主にとってはたった一軒の自分の家だからです。
業者もミスする・忘れるから(と思っておいた方がいい)
家って、家電製品や携帯電話と違い、サイズが大きい上に部品点数が物凄く多いわけです。
注文住宅になると、施主に要求通りになっているかまで管理しなくてはいけません。
実際、我が家はいくつかミスされてます。
ミスされたり忘れられたりして損するのは施主です。
なので、
打合せ時は、録音・議事録をとることを強くオススメします。
議事録を見返して、
「以前のお打合せで、〇月△日までに◇◇する、と決めていましたが、進捗いかがでしょうか」
と業者に問い合わせることで、ミスを未然に防止できます。
とにかく、引渡しまでの全体日程をこまめにチェックし、気になることがあったら議事録確認⇒問い合わせ、を行います。
このようにして業者をコントロールし、間違いのない理想の家を建てます。
第5位:家事・育児をやる
現在のお住まいでの困りごとを洗い出すために家事・育児は必須!
※勿論、お子様がいらっしゃらない場合は家事のみですm(_ _)m
え、やってるし
と思うかもしれませんが、、、
現在のお住まいで家事・育児を行っていて不便に感じたり、不満に思ったりすることはありませんか??
せっかくピカピカの新居を建てるわけなので、不満は新居に持ち越さない!ようにしましょう。
これが出来たら、文字通り「理想の家」なんだと考えます。
で、不満に感じるためには、家事や育児を実際に行う必要があります。
日々の生活で難しいかもしれませんが、不満に思ったことを都度メモ・リスト化していきましょう。
スマートフォンのメモ機能で十分です!
すると、不満リストが充実してきます。ここで大切なことは、
些細なこともリスト化すること!
できるだけ具体的に書くこと!
です。
- 便座が冷たい
- カバンを収納する場所がない
- 両手に重い荷物を持って買い物から帰宅した時、玄関ドアの鍵が開けられない
等々、何でもOK。
解決できるかどうかは打合せで決めていきます。
不満リストから漏れた不満点は、きっと新居に持ち越されます。
第4位:図面(仕様書)と見積書のチェック
どれだけ面倒でも、寸法一つずつ・明細一行ずつチェック!
業者と打合せを進めていくと、新居の図面と見積書を提示されると思います。
当たり前のことですが、図面と見積書に沿って家が建てられ、お金を請求されます。
図面(仕様書):自分達の要求通りになっているかチェック
新居の情報が全て図面と仕様書に凝縮されています。
図面・仕様書が命といっても過言ではありません!
とにかく一つ一つチェックしていきます。
私はこんな風にチェックしていました(一例)↓↓
これはもう地道な作業です。疲れます。。。
でもここで手を抜くと、思ったものと違ったまま着工に進んでしまうことになりかねません。
数度の打合せで図面がバージョンアップしている場合は、変更点を重点的にチェックします。
毎回イチからチェックは難しいので。。。
見積書:予算内かどうか&図面(仕様書)と対比チェック
図面と仕様書を確認したら、次は見積書。
打合せで色々お願いしたら、見積金額が跳ね上がっているかも。。。
予算内かどうかチェックし、オーバーしている場合はどこでお金が掛かっているかを把握、コストダウン案を考えます。
もう一つ重要なのが、図面との対比チェックです。
図面(仕様書)の内容が見積書に反映されるので、
- 図面・仕様書に書いてあるけど見積書に記載がない
- 図面・仕様書に書いてないけど見積書に記載がある
場合は、必ず質問しましょう!
理由があって上記不一致がある場合は教えてくれるはず。
抜け・漏れであれば一大事かもしれません。
面倒でしたが、これはやってよかった。
実際、おかしなところもいくつかあったりしました。
第3位:現地・現物確認
図面だけではイメージできない。できるだけ現地・現物確認を!
図面をチェックして、理想の家になっているかの確認は必要ですが、
やはり現地・現物確認に勝るものはありません。
現地
土地が決まっていたら、着工前でも必ず出向きましょう。
図面と照らし合わせて、「こんな風に建つのかー」とイメージすることが大切です。
すると、修正点が意外と見えてくることがあります。
現物
キッチン・浴室・壁クロス・床材・ドア・窓…
挙げればキリがありません。。。
住んでみて、
「やっぱり使いにくかった」「思った色・デザインじゃなかった」
というのは避けたいですよね。
なので、可能な限り現物に触れて使用感・デザインを確かめましょう!
業者から案内があると思いますが、なさそうなら問い合わせてみてください。
ヘーベルハウスであれば、インテリアスタジオという場所に案内してくれます。
そこで、インテリアコーディネーターさんと現物↓↓を見ながら打合せをします。
インテリアの色合いはさすがに現物確認できない
インテリアの色合いの現物確認は、、建ってみないとわかりません。
これに関しては打合せで、コーディネーターさんがクロスや床材のカットサンプルを組み合わせて、内装イメージを作ってくれます。
これ、めっちゃイメージわきます(^^)
で、出来上がったのがこれです↓↓
個人的にはイメージ通りできたと判断しています。
家が建ってしまうと後戻りが困難なので、
「住んでみて初めてわかった」を可能な限りなくす!ことが大切なわけです。
第2位:違和感を素直に伝える
的外れでもいい!違和感があったら素直に伝える!
これ、意外と難しかったりします。
わからないことや違和感があっても、
プロが言うんやから、そういうもんやろー
と思いたくなるんです。何故なら、
- 他にも決めることがたくさんあって悩む余裕がないから。
- スルーした方がラクだから。
- 的外れなことを考えていそうだから。
でも、私達は「ド素人」です。
※勿論、精通している方もおられますが。。。
わからなくて当然です。
的外れだったり変なことを言ってしまうこともあります。
でも、私達の「なんか変やな。。」って感覚、意外とバカにできません。
変やと思ったら変なのです。
それが、業者も気づいていないミスや抜け・漏れだったりするかもしれません。
質問してみて、業者の回答に納得できればそれで良し。
ミスが見つかったら、From nowで手直ししてもらいましょう。
第1位:裏目を考える
旧居⇒新居は機能アップだけじゃない。必ず裏目が潜んでいる。
これをどこまで考えられるか、で快適な家になるかが決まると思っています。
裏目って?
多分わかりやすいのは、、、
「賃貸だと狭くて窮屈、子供が遊ぶスペースもない」という不満点があったため、「2階建てにして旧居より部屋も増やした」とします。
広くなったのはいいけど、動線が長くなって家事が面倒になった
掃除する場所が増えてしんどい、階段の掃除が面倒
というのが、裏目の例です。
冒頭にも書きましたが、どんな機能アップにも裏目が潜んでいるものです。
なので、なくす対策を打つ or 裏目があるのを「理解して」妥協する必要があります。
不満点の解決策を考えた時に裏目も考える
この辺りは、我が家の間取り設計フローチャートに詳しく書いたつもりなので、良ければ参照くださいm(_ _)m
第5位のところで書いた、不満リストの作成。
この不満を業者との打合せで解決していきます。
一旦解決策が決まった段階で、コストを精査(QCDのC)し、その解決策に落とし穴(裏目)がないか考えます。
「考えます」って言うのはカンタン。。。
結構難しいので、ネットで調べたり業者に聞いたりすることをオススメします!
例1)開放感が欲しくて「吹抜け」という解決策を講じた場合
- 冷暖房効率が悪くなる
- 音が筒抜け
- においが筒抜け
- 吹抜けに作った窓なんて掃除できない
- 2階の広さが削られる
開放感を得るために、これだけの裏目を理解する必要があるわけです。。。
とかいう我が家も吹抜けにしたんですけどね汗
例2)リビングを程よく仕切るため「ダウンフロア化」した場合
- 段差が危ない
- 掃除が面倒(ルンバ使えない)
- 段差で仕切ったため、家具レイアウト変更しにくい
- コストアップ
これ、嫌になっても後戻りできません。
我が家の場合は、容認できない内容だったので不採用でした。
まとめ
というわけで、私Pontaが新居を建てた経験から、長々と必要なことを書きました。
色んなことを書きましたが、結局は、
家が建ち始める前に、問題点は潰し込む!!
ってことに尽きます。。。
ここに注力すればするほど、より良い家になることは間違いないです。
私自身、検討事項が多すぎてめっちゃ疲れましたが、
やれるだけはやったと思っています。
これで問題点が後から見つかっても、
これはもう仕方ない。
見つけようがなかった。
これが自分の実力だった。
と素直に思えます。
実際、引っ越してから今のところ
「こうしとけばよかった」
は殆どないです。
文字ばっかりで長くなりましたが、ご検討の一助になれば幸いです(^^)
ご覧いただき、ありがとうございました。